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赤身肉が心血管代謝とがんに与える影響

赤身肉の摂取が多いと、心血管死やがんによる死亡を高めることが報告されています。 今回の報告では、赤身肉の摂取量が減った場合に、心血管イベントや発がんに対して影響が出るかどうかシステマティック・レビューがなされました。

12の無作為化臨床試験の中で、最も信頼できるとされたWomen’s Health Initiative Dietary Modification Trialの結果が解析されました。結果、赤身肉や加工肉が少ない食事は、それらが高い食事に比べて、全死亡(ハザード比[HR]:0.99、、心血管死亡(HR:0.98)、心血管疾患発症(HR:0.99)について、影響しない可能性が高く(エビデンスの確実性は「low」)、さらに、がん死亡(HR:0.95)、大腸がん発症(HR:1.04)と乳がん発症(HR:0.97)を含むがん発症に影響しないというエビデンスも得られました(エビデンスの確実性は「low」から「very low」)。

ただし、論文中で著者らは、イギリスやアメリカなどが推奨している赤身肉摂取のガイドラインを否定しているわけではないと述べています。過度な肉ばかりの摂取は、心血管イベント発症や発がんにマイナスの影響があることは間違いないと考えられます。