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マリンオメガ3と大血管症
魚油の摂取と大血管症発症との関連は、よい効果が多く発表されている一方で、必ずしも確立した報告はありません。しかし、日本のみならず海外でも、積極的に魚油、マリンオメガ3脂肪酸の摂取している人が増えています。
今回は、これまでの13の無作為化臨床試験から過去最大の127477人のデータを解析し、マリンオメガ3脂肪酸と心血管イベント発症との関係が検討されました。
平均年齢は、64.3歳、男性が59.7%、BMI28.0、糖尿病者39.4%で、マリンオメガ3脂肪酸の摂取量は平均で840mg/日相当で、5年間サプリメントを摂取していました。
マリンオメガ3脂肪酸摂取者は、非摂取者に比べ、心筋梗塞が0.92、冠動脈死が0.92、心血管死が0.95などと低い頻度でした。また、用量依存性が認められ、1日あたりマリンオメガ3脂肪酸摂取量が1000mg増加する毎に、脳卒中は全体の解析では発症頻度は下がらなかったものの0.89と低くなり、心血管症は0.91低くなる結果が得られました。
用量依存性が認められたことは注目すべき点とされています。糖尿病や心疾患の既往がある人などは、マリンオメガ3脂肪酸のサプリメントを摂取することが望ましいと言えるかもしれません。