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アミロイドβ阻害薬は認知症進行を抑制しない

アルツハイマー病の成因として、アミロイドβとそれに関連する分子が引き起こすアミロイド仮説が有名です。今回の報告では、アルツハイマー病の前駆症状はあるが認知症とは診断されない軽度認知機能障害を有する55歳~85歳の方を対象に、アミロイドβの産生を抑制しアミロイド斑の沈着を抑止するアミロイド前駆体タンパク切断酵素BACE-1阻害薬が、認知症進展を抑制するか検討されました。

結果は、臨床的はアルツハイマー病への進展を抑制することはできませんでした。PET検査による脳内アミロイドβ量は、アミロイドβ阻害薬群ではプラセボ群に比べ減少していたものの、MR画像では海馬の萎縮の進展度合いにプラセボ群と実薬群では差がありませんでした。

今回の結果は一つの治験に過ぎませんが、私たちは、認知機能が低下し始める早期から、食事や運動に注意しなければならないかもしれません。

「京のひろば」では、認知症を予防するための食事や運動を提案しています。是非ご覧頂ければと思います。