今月のトピックス

2019年1月から、医療に関わるトピックスをご紹介しています。


2019年

1月の話題

オメガ3系脂肪酸は心血管イベントと癌の発症を抑制しない

N Engl J Med 2019;380:23-32

オメガ3系脂肪酸(オメガ3)は多価不飽和脂肪酸の一種で、脂肪の多い魚や貝類・甲殻類などの食品に含まれています。EPAやDHAなどサプリメントとしても人気な栄養素です。最近では、亜麻仁油も人気です。

心血管イベントの抑制や炎症抑制、脂質代謝改善などの効果が期待されています。

しかし、1月3日に発表されたアメリカでの研究では、必ずしもよい結果が得られていません。25871人を対象とした無作為化プラセボ対照試験で、ビタミンD3を2000単位/日摂取する群とオメガ3を1g/日摂取する群を二要因デザインを用いて解析しました。観察期間の中央値は5.3年で、心血管イベントは心筋梗塞の発症、脳梗塞の発症、それらによる死亡とし、癌は、いずれの進行癌としています。

ビタミンD3は癌と心血管イベントの発症を抑制しない

N Engl J Med 2019;380:33-44

オメガ3と同じ研究の解析です。

ビタミンD3は骨の形成を助ける栄養素です。その他にも、不足することによって癌の発症や自己免疫疾患などの発症に関与するとされています。とくに日本人は摂取量が少ないとされています。日本人は主に、魚介類から多く摂取しています。また、日光により活性化されるので、日光照射を受ける機会が少ない人は、より多く摂取することが必要とされています。

今回の研究では、とくに癌による死亡、乳がん、前立腺がんなどの発症には有意差が認められませんでした。

 

今後さらなる解析結果が発表されると思いますが、サプリメントの取り方もそれまでは慎重であってもいいかもしれません。